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経営者が知っておきたいGoogleアナリティクス:どんなことができるの?

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~経営者、事業の責任者といった立場の方へ「Googleアナリティクスの有効な使い方」をお伝えする連載です~

Googleアナリティクスとは?

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昔から、Webサイトへ訪れたユーザーの「アクセスログデータ」を解析するツールはいくつも存在していました。
現在、それらのツールの中でもダントツの人気を誇っているのがGoogle社が提供している「Googleアナリティクス」です。

なぜ、Googleアナリティクスが人気なのでしょうか?

いくつか理由があるのですが、大まかにまとめるとこんな感じです。
・無料で利用できる
・無料なのに非常に高性能
・あのGoogleが提供しているサービスという安心感
・Googleならではの運用ポリシーでどんどん改善がなされる

無料で利用できるにも関わらず、非常に高度なデータ分析ができることから、多くのWebサイトで導入されています。
きっと、この記事をご覧のあなたのサイトにも仕込んであるはずです。
このブログにも……仕込んでありますよ。

そんなわけで、このブログでは主に経営者や事業の責任者といった立場の方へ、「Googleアナリティクスの有効な使い方」をお伝えします。
といっても、操作方法とかそういうことではなくて、「どういった指標に気を配るべきか」といったお話です。

どういう使い方をすればよい?

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仮にオンラインショップを運営している会社であれば、経営者や事業責任者のもとへ「売上」や「売れ筋商品」の報告が上がってきますよね。
月次や週次、会社によっては毎日上がってくるのではないでしょうか。
責任者として、常に状況を把握しておきたいですもんね。

では、Webサイトの状況についてはどうでしょう?
毎日でなくても「概要」は把握できていますか?
把握できていないとしたら……知らないうちに機会損失しているかも知れません。

Googleアナリティクスを使うと、例えばこんな情報がわかります。
・ここ1年間でWebサイトに訪問したユーザーの数や遷移状況
・どんなページが人気があって、どんなページが人気がないのか
・Web広告やSNSがどれだけ売上に貢献しているか

現場で仕事をしている担当者には他部署や会社全体といった大きな流れが見えづらく、売上を伸ばすチャンスを逃してしまっているかも知れません。
あるいは、事故を起こしているのに誰も気づいていない……なんていう可能性もあります。

そういった「今どうなってる?」という状況について、Googleアナリティクスを要領よく使えば「俯瞰」で把握することができます。
思ってもみなかった「気づき」だって、あるかも知れません。

データから気づけることって?

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例えば「ここ1年間でWebサイトに訪問したユーザー数の遷移状況」を知ると……

・うちの商戦期とユーザー数の波が一致していない時期があるな?なぜだろう?
・一時期、マス媒体で広告を実施したけど、思ったより人が来てないな。オンラインのユーザー層には効果が薄いのかな?

同じように「どんなページが人気があって、どんなページが人気がないのか」を知ると……

・よくあるご質問が人気なのか!営業やお客様窓口に具体的な問い合わせ内容を聞いてもっとケースを追加してみようか。
・採用ページを新しくしたけど、全然アクセスがないな。対策を考えないと!
・人気のあるブログとないブログがあるな。掘り下げて分析するよう部下に指示しよう!

そして「Web広告やSNSがどれだけ売上に貢献しているか」を知ると……

・数ヶ月前に広告を始めたときは成果が良いと報告をうけていたが、ここ最近は成果が悪いようだ。もっと細かい報告を上げるよう指示しよう。
・貢献している広告と、そうでもない広告があるな。担当者に改善の余地があるか確認させよう。
・このSNSは、集客数の割にCVR(※)が高いぞ!もっと強化できないか担当者に確認してみよう。

※CVR(コンバージョンレート):サイトへ訪問したユーザーのうち購入したユーザーの割合。転換率とも言います。

こんな風に、Googleアナリティクスで取得できるデータには課題の発見や気づきがゴロゴロ転がっています。
ただし、自分でGoogleアナリティクスを使いこなす必要はありません。

「Googleアナリティクスを操作する」のではなくて「こういう数字が出せるはずだから見せて」と指示すればよいのです。
簡単なデータであれば社内のWeb担当者が出してくれるハズです。

より掘り下げた分析が必要になったときは、分析のプロ(専門家)に依頼しましょう。

立場が違うと、見る部分も違う

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分析のプロはさておき、経営者・事業責任者、企業のWeb担当者、そしてWebデザイナーなど制作者と、立場が違うとおのずと見るべきポイントも違ってきます。
一人ですべてを把握する必要はありません。
餅は餅屋です。

参考までに、「見ておきたいポイント」の例をいくつかピックアップして表にまとめてみました。

経営者・事業責任者が見ておきたいポイント
  • 中長期での数値の推移状況
  • 昨年との数値比較
  • 平均的なCVR
Web担当者が見ておきたいポイント
  • KPIとなる数値のチェック
  • 異常値のパトロール
  • 施策ごとの効果検証
制作者が知っておきたいポイント
&見ておきたいポイント
  • 知っておきたいポイント
    • 正しいタグ設置の方法
    • タグをカスタマイズして設置する方法
    • タグの動作確認をする方法
  • 見ておきたいポイント
    • タグが正しく機能しているか
    • カスタマイズしたタグでログが取得できているか
    • 新しく追加したページの数値推移

まとめ

今回は、ざっくりと経営者・事業責任者の方にとって、「Googleアナリティクスってどんな風に使えるものなの?」「役に立つの?」といった部分をお伝えしました。

Googleアナリティクスは、数字から状況を読み取って次の打ち手を考える、といったマーケティング活動に非常に有効なツールです。

とは言え、何から知ったらいいのやら……という方は、専門家に解析レポートを依頼するという手もあります。
知るべきポイントが整理された読み応えのあるレポートを提供してもらうことができますよ。